2022年4月17日。
「名もなき人生を後世に残す」を目的とした新しいサービスを、はじめます。
はじめまして。
ー 家族の人生を本で残す ー『人生のベスト盤』運営の飯室佐世子(いいむろ・さよこ)です。
このサービスは、2年前に父を亡くした私が感じた、「もっともっと、話をすればよかった」という後悔が、もとになっています。
いつかは来ると分かっていたけれど、「大切な人との別れとは、こんなにも辛いのか」と、
ともに遺された家族、友人、“その人”以外にも大切な人はいるけれど、その瞬間だけは、世界中でひとりぼっちになってしまった気がしました。
さらに悲しいことは、これが誰にでも起きることであるということ。
大切な存在を持つ人が必ず通る道なのかと思うと、「人生はハードモードすぎる」とクラクラしました。(あと何回あるんだ、とも)
でも、やっぱり遺された人たちはその後も自分の人生を続けなければいけないわけで。
時間が解決してくれたこともあったし、ともに悲しみに暮れた人の存在に、だんだんと涙の量は減っていきました。そして、あんまりクヨクヨしててもな、と思えたきっかけは、父の残してくれた(私に宛てたものではない)一つの言葉でした。
とあるプリントに書かれた言葉は、側から見ればただの文字の羅列です。だけどとても「彼らしい」言葉で、その文字面を見た瞬間に脳内にその言葉を話す声が、聞こえてきたようでした。その瞬間、私の中に宝物が一つ、増えた気がしました。
「たった一言でも、その人らしさを感じる言葉が遺っていてくれれば、人は前を向く勇気がわくのかもしれない」
この気づきが、『人生のベスト盤』の源流となりました。
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私たちの言う“家族”とは、必ずしも血の繋がった家族だけを指しているのではありません。
自分を育ててくれた人、影響を与えてくれた人、支えてくれた人。
「知り合い」と呼ぶにはちょっと寂しい、「家族のような存在」をまるっと含めています。
いつかは必ず、その日が来てしまうから
自分が生きた証を遺してほしいし、
大切な人が生きた道を、知っておきたい。
そのためのお手伝いを、していきます。
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2022年4月17日、今日は父の72回目の誕生日。
独りよがりな、親孝行のつもりです。